希望ヶ峰学園後援会

ダンガンロンパシリーズのファンブログです。

ダンガンロンパシリーズ時系列①

各シリーズの『時系列』についてです。

各所で語りつくされてる感はありますが、語るにあたって避けては通れないことなので一応。

もちろんネタバレ全開です。

 

 

 

 

公式時系列 

 アニメダンガンロンパ3の公式サイト「希望ヶ峰学園シリーズ」年表です。おおまかな時系列に関しては上記をご参照ください。オリジナルアニメ放映にあたって各作品の時系列をまとめたものになります。
 これが公式にて正史、ということを前提にここではより掘り下げた考察をしていきたいと思います。

 

【考察】78期生ら入学はいつの出来事か

  ダンガンロンパシリーズは苗木誠ら78期生の入学から始まりました。
 プロローグにて苗木が入学前日にチェックした掲示板に2010年8月20日の書き込みがあるため、少なくともこの日付以降に物語が始まっていることは間違いありません。高校というと日本では4月入学が馴染み深いですが、希望ヶ峰学園は「現役の高校生」の「スカウト」式であるため、4月以外に編入があってもおかしくはありません。また、「前日」のチェックで半年も前の書き込みを確認するのが不自然であり、書き込み内で「今年超高校級のアイドルが入学するって聞いたけど」と語られていること、苗木が受け取った入学案内が平成22年(2010)度のものだったことが各イベントスチルから判明しています。以上から夏休み明けの9月もしくは半期でキリのいい10月からの入学がゲーム発売当初は有力な説でした。

 

 ……ところが後にアニメダンガンロンパ3が放映され、春に78期生の入学式前日のシーンがあるため希望ヶ峰学園は普通に4月入学制だということになってしまいました。そのため、苗木達78期生の入学式は『2011年4月』の出来事で、2010年度に既に高校生だった苗木達は希望ヶ峰学園入学時は全員満16歳以上であるということがほぼ確定しました。
 春入学では前述のスチルの内容に一見矛盾ができてしまったようにも思えますが、同作品でスカウト自体は前年の夏には既にある程度進んでいたことも判明しています。アイドルと野球選手が2010/8/20時点でスカウト済であれば、報道や噂で見ただけで正しく把握していない人物の書き込みのため、ああなったということで一応矛盾にはなりません。また、苗木の元に届いた入学案内は「平成22年度にスカウトされた生徒への案内」などと苦しくはあるが矛盾からの逃げ道はあります。ただしそうなると苗木が入学式前日にわざわざ半年も前のスレを掘り起こして同級生を調べていた、というちょっとディープな設定にはなってしまいますが…

 

【結論】78期生ら入学はいつの出来事か

 78期生入学は2011年4月。

 

  と、いうことで次回から時系列についての考察はこの結論をもとにこれを基準として進めていきます。

 

【余談】

・余談その1

 海外版のイベントスチルはネット掲示板の書き込みが2010年、入学案内が2014年となっているため完全に矛盾しています。これはローカライズの際に書き込みは西暦だったため特に修正しなかったが、入学案内が和暦表記だったため翻訳した際に海外版の発売年を充てたからではないかと思われます。また、アニメ無印版の書き込み日時が2013/8/20となっているのも放映年に合わせたからだと思われるため、考察資料からは除外します。

 

・余談その2

 絶対絶望少女のオマケノベルである絶対絶望葉隠ではアニメ3放映前だったこともあり、当時有力だった希望ヶ峰秋入学説を意識しているように思われます。
 主人公の仲島花音と78期生の桑田は2つ違いで花音が高1の時に桑田が希望ヶ峰に入学、ということが語られるため、桑田は高3で希望ヶ峰に入学した計算になります。しかし、花音が桑田と投球の賭けをしたのが花音高1の夏の話。そしてこの時点では花音と桑田の接触はまだまだ多く、桑田が希望ヶ峰学園に入学しているようにはとても思えませんが、この半年後が桑田希望ヶ峰学園入学後最初の正月と語られています。

 無理矢理に解釈するのであれば、希望ヶ峰入学後も野球に関しては元の学校に通っていた、あたりが一番矛盾が少ないでしょう。希望ヶ峰学園は本科生の人数が少なく、野球をできる人数を集められない。予備学科生も本科生との交流がほぼないようであるし、何より野球の才能では甲子園常連校の野球部に比べ遥かに劣る。つまり、“超高校級の野球選手”として入学したにも関わらずその才能を伸ばすには向かい風となってしまうのです。そのため、個人で行えるトレーニングは希望ヶ峰学園で、実戦試合は元居た高校で、と考えることができるのではないでしょうか。そしてオフシーズンになった秋以降、本格的に希望ヶ峰に通うようになり花音との接触が全くなくなった、という流れである。これならば気合をいれてパンキッシュにして希望ヶ峰に入学したものの、試合のためまた坊主に逆戻りし、花音と元の学校でちょくちょく会い、投球の賭けをして会わなくなった間に再度パンキッシュな状態に戻した…ということで苦しくはあるが成立する、気がします。

 

・余談その3

 実は私は入学が春になったのはおそらくアニメ3制作にあたっての弊害であり、メインライターの小高氏の本意ではない可能性が高いと推測しています。小高氏自らが著した1と2をつなぐ物語であるダンガンロンパゼロは“希望ヶ峰学園史上最大最悪の絶望的事件”から1ヵ月後の話ですが、主人公の音無こそ制服を羽織っているものの霧切の挿絵が夏服であったりと夏の出来事を意識しているように思えます。加えてダンガンロンパ本編のCh.6では入学後1年は平穏そのものだったと江ノ島は語っていることから、おそらく当初の構想では78期生入学(秋)=>ゼロ(翌年夏)=>人類史上最大最悪の絶望的事件(希望ヶ峰シェルター化)=>ダンガンロンパ(事件から1年、入学からだと2年)というような流れだったのではないでしょうか。
 にもかかわらず春入学になったのは、アニメにした際のわかりやすさ、テンポのよさを重視したためだと思われます。